お久しぶりです、浅沼です。約3ヵ月ぶりの投稿です。
おかげさまで段々と忙しくなってきまして、中々更新できず申し訳ありません。
国有地の払い下げについての2回目になります。期間が空いてしまったので、前回の投稿を確認していただいてからの方が分かりやすいと思います。
私自身も見返しながら記載します。。
さて、前回の続きとして国有地の取得方法や、資産価値としてどの程度となるのか、また土地家屋調査士に依頼した場合の費用相場について記載したいと思います。
取得方法
①国に金銭を支払って買い取る場合
②時効による取得を申し出る場合
があります。どちらも測量を伴うので、ご自身だけで申請されるのは難しいと思います。
依頼する場合は、土地家屋調査士の他、行政書士も手続きを行うことが可能です。ただ、測量部分は土地家屋調査士や測量士に外注することになるかと思いますので、行政書士に依頼する場合はその辺も一括して依頼できるかを確認された方が良いと思います。
また、申請できるのは、国有地に接している土地所有者のみになります。
①国に金銭を支払って買い取る場合
基本的に土地家屋調査士や行政書士が調査、測量を行うため、ご本人に行っていただくこととしては住民票や印鑑証明書をご用意いただくくらいになります。
実際の買い取り金額ですが、路線価という相続や贈与時の評価額として使用される1㎡あたりの単価が各地域で定められており、おおよそこの半額で計算されます。
また、支払いは、現金を国(財務局)に持参することになります。代理で私どもが行くことも可能ですが、金額が大きいため、弊所では同席をお願いしております。
②取得時効を申し出る場合
民法162条に取得時効という規定があります。
「一定期間所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その所有権を取得する。」
今回のケースで言い換えると
「国の土地だと知らずに10年、自分の土地だと思い込んで平穏かつ公然と占有し続けた場合は、その土地を自分のものにできる」
ということになります。
これが国の土地だと「知っていた」場合は20年になります。なので、知っていたかどうかで10年又は20年で所有権を取得することになります。
資産価値としての考え方
具体的に資産価値としてどれくらいのメリットがあるのか簡単に考えてみたいと思います。
取得費用としては、①のケースでは(路線価の半額)×㎡数、②では無償での取得になります。
取得した後は、周辺の土地と同様の扱いとなるため、①で取得した土地の評価額は通常通り路線価×平米数となります。
また路線価自体は市場の取引価格のおおよそ80%となるため、その半額で取得できるということはかなりお得に土地を取得できるということになります。
もっと言い換えれば、購入した時より売却時の方がかなり高く売れる可能性が高いということです。
同様に②のケースで考えると取得費用が無償となる分、それ以上にメリットが大きくなります。
土地家屋調査士に依頼した場合の費用相場
土地の売買時や相続時に行う測量に比べ、手続きが煩雑になり、調査範囲も広がることから、そういった測量に比べ高額になることが多いです。
おおよそですが50万円~80万円あたりになると思います。期間としては早くて4か月程度。
買取面積にもよりますが、測量費用が高額になっても、それ以上に取得するメリットも大きいので、隣接地に国有地がある場合は積極的に取得いただくのがおすすめです。
今回2回に分けて国有地の払下げについて説明させていただきました。中々ご自身で確認するのは難しいことかと思います。弊所では相談のみも受け付けておりますので、調査の依頼だけでなく、調査方法を確認したいなど、お困りご事がございましたらお気軽にお問合せください。